CARE FOR ROSES 〜バラの手入れ〜

バラの増殖

種からバラを育てる

始めに書いておきますが、種から育てたバラは親バラとは似ても似つかない花を咲かせるものがほとんどです。親バラと同じものを育てたいなら挿し木をしましょう。多様性を受け入れることができるなら種まきで育てたバラほど可愛いバラはありません。

また、以下は私のやり方ですので、バラの先生が書いた本とやり方が違うと言って責めないで下さいね・・・

種の入手

種は春に咲いた花を残して実をつけさせます。秋の花の実では、撒くまでに成熟しないので十分な栄養が蓄えられていません。

10月または11月に十分に熟した実を採取して種まきに用います。

種の準備

種は外側の赤い果肉を丁寧に取り除き、白っぽい種のみを用います。

白っぽい種を布でこすって種についた果肉と発芽抑制物質を取り除きます。

適当な布がなければ、キッチンペーパーで代用しています。

種まき床の準備

種まき床は発芽まで湿らせた状態を保つため、肥料分のない清潔な土を用いる必要があります。腐敗や苔が生えるのを防ぐためです。

私は以下の2種の何れかを使います。

  1. 赤玉土(+ミリオン少量をポットの底に撒く)
  2. 挿し木種まきの土(プロトリーフなど市販のもの)

※ミリオンを使うのは、根の張りを良くするためと水を腐らせないためです。

種を蒔く

  1. 用意した培養度土に十分に水をかけて塗らして、品種名を書いた名札を立てておきます。
  2. 1cmくらいの穴を蒔く種の数だけ割り箸で開けておきます。
    ポットに撒く場合、私は発芽率をおよそ25%と考え、4粒ずつ撒きます。
  3. 穴に一粒ずつ種を蒔いていきます。
  4. 穴を塞ぎ、メネデール入りの水をジョウロで「そうっと」「たっぷり」与えます。
  5. この後は、乾かさないように注意しながら凍結を防ぐため、発泡スチロールの箱に入れるか、ダンボールなどに入れ(ふたは完全に閉めないこと!)軒下で管理します。
  6. 3月から4月ころに発芽します。
    発芽した苗は、特に水切れに注意して下さい。体力がないのですぐに干からびてしまいます。表面の土を少しどかして乾いているようなら水を上げます。午前中だけはたっぷりと陽のあたるようなところで育てます。

発芽した苗を移植する

発芽後、苗が混むようなら間引きし、間引きしたものは3号くらいの別ポットで育てます。

土は赤玉小粒(6)と完熟堆肥(4)+ミリオンひとつまみ(または赤玉土小粒か鹿沼土小粒の単用)のブレンドを使用して牛糞や腐葉土は使わないほうが無難だと思います。

ピンセットや割り箸を使って、できるだけ根の回りの土ごと掘り上げてください。

  1. あらかじめポットに半分くらいまで清潔な土を入れ、湿らせておきます。
  2. 左手でそうっと芽を持ちます。
  3. 右手でピンセットを持ち、芽から少し離れたところに垂直に差込、ピンセットを寝かしながら土を掘り起こします。
  4. 土を崩さないようにポットの植えにそっと置きます(左手は離さない)。
  5. 右手で土を少しずつ入れ、土で苗を支えます。
  6. 少し深植えになるくらい土を入れ、メネデール入りの水をジョウロで「そうっと」「たっぷり」潅水します。
  7. ポットの底から根が見えてきたら一回り大きなポットに植え替えてあげてください。根が痛んでいますので、半日陰で1週間くらい管理します。

 

苗を育てる

肥料は苗が本葉3枚程度まで育ったら緩効性の化成肥料を少しだけ(マグァンプK小粒なら一つまみくらい)与えます。

うっかりすると花がついてしまいますが、育てるつもりなら咲かせないほうがいいと思います。摘蕾しましょう♪

そして、冬にはお好みの鉢に植え替えて下さい。樹高と根の張り具合を考えて4-5号のポットに植えるとよいと思います。

もう後は普通の薔薇と同じように管理すればOKです。

 

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